キャブヒーターの採用された訳

 

アイシングとは...

 11月頃の湿度が高く、気温が低い時期に発生します。発生する場所と症状は、キャブレター内のスロットルバルブのところで起き、バルブ自体が凍り付いて動かなく(アクセルが戻らなく)なり、アクセル全開の状態になるようです。原因としては、ガソリンの気化熱によりキャブ内の温度が下がり、合せて吸入される空気自体に湿気が多く低温のため、その水分が凍結するのだろうと予想されます。なお、湿気の少ない1〜2月は、めったに起きないようです。

 発生時間は、走行後30分から1時間位で起き、しばらくすると元の状態(アクセルの戻る状態)に戻ります。この場合、アクセルワイヤーの引っ掛かり等とよく間違え、新品と交換をしますが、また同じ状態が起きるようです。

 

アイシングの対策は...

 郵政カブの場合は、H型以降では「キャブヒーター」が取り付けられ活躍しています。原理は、スロットルバルブ横(左右)に1ヶづつ装着された電気式ヒーターによりスロットルバルブの凍結を防いでいます。安全策としてサーモセンサーが付き、温度の上昇を監視します。なお、これ以前に初期対策として、後付けの機械式キャブヒーターが採用されていました(K1〜D型にオプション)が、暖かい季節になるとヒーターを外すなど手間が掛かったため、電気式ヒーターに変わったようです。

 また、自動車等のマフラーで暖められた空気を使用するタイプや、ブローバイガス還元装置付きのタイプではアイシングは起きないようです。

 

左側から見た図
右側から見た図
「赤色」が、電気式ヒーター。「青色」が、サーモセンサー。ヒーターは左右に1ヶづつ、センサーは右のみ1ヶ。
 


↑拡大図
↑全体像
ボルトのような形をした2本が、ヒーター本体。
後方(上)筒状のツルっとしたモノがサーモセンサー(温度探知機)です。

  

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